Q：まず簡単に移住者の高根様と、北信タクシーの代表取締役社長　駒津様、それぞれ自己紹介をお願いいたします

高根様：高根 有貴です。年齢は今年でちょうど30歳になりました。移住前は神奈川の実家で家族と暮らしながら、介護施設で働いていました。
現在は北信タクシーのドライバーとして、地元の方や観光に来られた方を目的地まで送迎しています。
長野県移住のきっかけですが、30歳を目前にして今後の自分の人生を考えたとき、ふと「大好きな長野県に移住したい」と考えるようになりました。
ちょうどその頃、東京で地方移住マッチングフェア「ふるさと回帰フェア」があり興味本位で行ってみたのですが、そこで須坂市の方から熱心に移住について説明をしていただいたことでさらに長野県への思いが強くなりました。
もちろんそれからもずいぶん悩みましたが、あるとき母が「そこまで長野県が好きなら思い切って移住したらどう？」と、僕の背中を押してくれたんです。
ずっと悩んでいましたが、最終的に母のその一言で長野県への移住を決心しました。
多分母には「長野県へ行きたい、住みたい」という僕の気持ちが、ずっと見えていたのかもしれません。

左：高根さん　右：駒津さん

駒津様：当社北信タクシーは昭和45年の創業以来、地元密着型のタクシーとして地元の方に多く利用して頂いている会社で、通常の配車・送迎業務はもちろん、当社の特色として病院などの施設と契約し通院されているお客様を定期的に送迎する業務も行っています。現在社員数は17名で、車両も創業当初は4台ほどでしたが、現在ではタクシー13台にジャンボタクシー3台が稼働しております。

Q：高根様、北信タクシー様はなぜマッチングサイトを活用されたのでしょうか？また、高根様は北信タクシー様のどんな所に惹かれて応募されたのでしょうか？

高根様：移住マッチングサイトについては、ふるさと回帰フェアで教えていただいたのですが、長野の地元企業と直接つながりが持てる上に支援金も出ると聞き、もし移住を決めた際には必ず利用しようと思っていました。
その後移住を決心し、実際にマッチングサイトを利用して就職先候補の一つに選んだのが北信タクシーです。
前職の介護施設で利用者様を乗せて送迎する業務も担当していたので、その経験がタクシーにも活かせるのではと思い、仕事内容に興味を持ちました。
最終的に北信タクシーを選んだ理由は、面接でお客様や地元の方に寄り添う駒津社長の考え方に共感し、「この会社は自分に合っている」と確信したからです。

駒津様：タクシー業界は人材確保が大きな課題で、当社も人材確保のために様々な働きかけを行っていました。
そんな折、須坂市役所の方と人材確保について相談する機会があり、その時に教えていただいたのがマッチングサイトです。
「マッチングサイトに登録すれば、移住者が見て会社に興味を持ってくれるかもしれない」と考え、すぐに登録しました。
タクシー会社は仕事柄「地元の地理に詳しい人」を募集しているケースが多いのですが、私は「0からでもいい人材は育つ」と考えています。
そのため、「地理を知っている人でなければダメ」という固定観念はなく、「他県からの移住者もどんどん当社に来てほしい」と考えていたので、マッチングサイトへの登録に抵抗はありませんでした。

Q：実際に高根様の移住後の生活、また北信タクシー様における高根様の入社後のご活躍についてはいかがでしょうか？

高根様：長野県への移住で初めて一人暮らしを経験したのですが、最初は「全部一人でやらなければならない環境」に慣れるまでが大変でした。
ですが最近は生活にも慣れ、休日に友人と旅行へ行ったり、一人でもあちこちの温泉に行ったりして長野県を満喫しています。環境に慣れてさえしまえば、長野県は最高に楽しい場所ですね。
仕事面では、最初の3カ月はやはり地理が全く分からず、当時利用して頂いたお客様には、かなりご迷惑をおかけしてしまいました。
いまは仕事にも慣れてきて、スムーズにお客様を送迎できていると思います。

駒津様：入社当時の彼はもちろん右も左も分からない状態だったので、仕事を覚えるのに苦労したと思います。
ですが彼は非常に頑張り屋さんで、3カ月経つ頃には安心してお客様を任せられるようになりました。
お客様からの評判も良く、特に前職の経験からか高齢者の方から人気があり、彼を直接指名するお客様も多いです。
指名を頂けるドライバーはそう多くないので、彼がいかに多くのお客様から愛されているのかが分かります。
当社最年少ですので、会社としても今後に大きな期待をかけています。

Q：高根様、北信タクシー様、実際にマッチングサイトを利用した感想や良かった点などをお聞かせください

高根様：マッチングサイトを利用したことで、仕事探しから就職までが非常にスムーズでした。
僕もそうでしたが、移住を検討している方の多くが「先に仕事を見つけないと安心して移住ができない」と考えるのではないでしょうか。
マッチングサイトには多くの地元企業が登録されているので、移住前にしっかり話をして「仕事がきちんと決まってから移住できる」点が良かったと思います。
また北信タクシーもそうでしたが、マッチングサイトに登録している会社は移住者に理解のある企業ばかりなので、移住後の仕事や生活の不安についても納得いくまで説明してもらえます。
もちろん支援金が頂ける点も、何かとお金のかかる移住者の身としては大変ありがたかったです。
長野県では車が必須なので、支援金は車の購入資金に充てさせていただきました。

駒津様：マッチングサイトに登録したことで、移住者の方に就職先として選んでもらえるようになった点が一番有難いです。実際に彼のようないい人材が入ってきてくれました。
先ほども触れましたが、タクシー会社における人材確保は常に大きな課題です。
人口減少で若者が減っている上に、車の免許を持たない方や、持っていても運転をしない方も昔に比べて多いように思います。
そんな状況ですから、地元採用だけではなかなか若手の人材と巡り合えません。
ですがマッチングサイトを利用すれば、全国からタクシー業界に興味を持っている人に知ってもらえるし、実際に来てもらえる。
人材確保が課題になっている業界の人間として、マッチングサイトの存在は非常にありがたく感じています。

Q：高根様、北信タクシー様、今後の展望・目標についてお聞かせください

高根様：もっと多くの仕事や道を覚えて、ベテランドライバーの皆さんに追いつくことが当面の目標です。
いずれは「さわやか信州観光ガイドタクシー」の資格を取得し、観光ガイドの仕事もしたいと思っています。
やるべきこと、やりたいことが仕事でもプライベートでもたくさんあるので、一日一日を大切に過ごしていくつもりです。

駒津様：須坂市は、2025年に長野県最大の大型ショッピングモールやその周辺にビジネスホテルが完成する予定です。
ショッピングモールやホテルが完成すれば須坂に来て下さる方も大幅に増え、須坂のタクシー需要も大きく増えるであろうと予測しています。
その需要増に向けて、彼のような若手ドライバーを増やし、社内体制を強化していきたいと考えております。

Q：高根様、北信タクシー様、移住を検討されている方に一言お願いいたします

高根様：移住は思っていた以上に大変なので、「ただ移住したい」ではなく、「なぜ移住したいのか」をしっかり考えて、最終的には腹を括って強い決意で実行してほしいと思います。
長野県は移住して馴染んでしまえば素晴らしい場所です。
北陸、名古屋、東京とあらゆる場所へのアクセスも良く、野菜やそばといった食べ物もすごくおいしいし、近くに温泉もたくさんあり、個人的には移住して本当に良かったと思っています。

駒津様：長野県はどの地域も素晴らしいですが、移住先の選択肢として須坂も知ってもらえたらと思っています。
須坂市は、長野市ほど賑やかではなく、それでいて過疎地域でもありません。生活に不便はなく、物価は安く、「住むにはちょうど良い町」です。
また、タクシードライバーは収入が不安定、というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、当社は電話注文がメインで法人との送迎契約も多いため、変動が少なく比較的安定した給料を得ることができます。

長野県に移住を検討している方はぜひマッチングサイトを活用して、北信タクシー様をはじめとした移住に理解のある長野県内の企業のもとで、新しい仕事や暮らしにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。